2025年5月8日、Tim Stokely氏はサブスクリプション型コンテンツプラットフォーム「Subs.com」を立ち上げた。Stokely氏はもともと2016年にOnlyFansを兄と共同創業した人物で、2021年にOnlyFansを退いた後、今回の新プラットフォームの立ち上げに至った。
日本語版(subs.com/ja-JP)も用意されており、日本市場への参入を明確に意識した展開になっている。アダルトコンテンツも許可されており、myfansやOnlyFansの競合として注目を集めている。
Subs.comの基本的な仕組み
基本的な構造はmyfansやOnlyFansと同じだ。クリエイターがプロフィールを作成し、無料・月額サブスク・単品販売(PPV)の組み合わせでコンテンツを提供する。ファンは課金レベルに応じて異なるコンテンツやアクセス権を得られる。
日本語版サイトのキャッチコピーは「発見される機会をもっと、収益化のチャンスももっと。サブスク登録者を増やそう。」—このコピーが示す通り、Subsが最も力を入れているのは「発見される仕組み」だ。
収益化の方法は3種類ある。月額サブスクリプション、1件ごとの単品販売(PPV)、そして1対1の音声・ビデオ通話だ。サイト上には収益計算ツールも用意されており、月額$5・フォロワー10万人の設定でAIが月$12,500の収益を予測するなど、クリエイターの参入意欲を高める工夫がされている。
OnlyFansとの最大の違い—ディスカバリー機能
OnlyFansの大きな弱点として指摘され続けてきたのが、プラットフォーム内での新規ファン獲得の難しさだ。ほとんどのクリエイターはX(旧Twitter)やRedditなど外部SNSで集客し、そこからOnlyFansへ誘導するという二段階の作業を強いられてきた。Subs.comはこの問題を解決するべく、ディスカバリー機能を最初から搭載している。
具体的には2つの機能がある。
Explore(エクスプロール)はInstagramのような発見フィードだ。クリエイターが投稿したコンテンツがフィード上に表示され、まだフォローしていないユーザーの目に触れる機会が生まれる。
Shows(番組)はYouTubeに近い長尺動画・ポッドキャスト・シリーズを配信できる機能で、動画の背後にクリエイターの有料プロフィールが直結している。ワンクリックで限定コンテンツを解放したりクリエイターにメッセージを送ったり、ビデオ通話を予約したりできる設計だ。
この「コンテンツを見る→有料登録」という流れをプラットフォーム内で完結させようとしている点が、OnlyFansとの最も大きな違いだ。
myfansとの比較
日本のクリエイターにとってより身近な比較対象はmyfansだろう。主な違いを整理するとこうなる。
手数料:Subsは20%、myfansは17.5%。この点ではmyfansの方がクリエイターに有利だ。
言語・決済:myfansは日本語・日本円・JCB対応で完全に日本向けに設計されている。一方OnlyFansは英語中心でJCB非対応だ。Subsは日本語版を用意しているが、決済の日本円対応については現時点で確認できていない。
ディスカバリー:myfansにはプラットフォーム内の発見フィードがなく、集客はX等の外部SNSに依存している。これはSubsが最も差別化を図っているポイントだ。
1対1通話:1対1の音声・ビデオ通話機能はOnlyFansにはなく、Subsが独自に搭載した機能だ。myfansにもこの機能はない。通話時間に応じた課金ができるため、新たな収益源になりうる。
アプリ:アダルトコンテンツを許可している以上、Apple・GoogleのアプリストアへのアプリのリストはNGで、ウェブアプリとして使う必要があるという制約はOnlyFansと同じだ。
先行者利益という視点
新興プラットフォームには、初期に参入したクリエイターが有利になるという構造がある。ディスカバリーフィードは競合が少ない時期ほど目立ちやすく、フォロワーを集めやすい。myfansやOnlyFansがすでに成熟した市場になっている中で、Subsはまだ「空いている土地」に近い状態だ。
ただし新興プラットフォームには失敗リスクもある。Stokely氏がOnlyFansの創業者という実績は信頼性を高めるが、それは成功を保証するものではない。過去にはMixerやSessionsのように、有望に見えながら撤退したプラットフォームも多い。
日本人クリエイターにとっての現実的な使い方
現時点でSubs.comをメインに据えることは、日本語・日本円対応の不確実性や、ユーザーベースがまだ小さいことを考えると時期尚早かもしれない。
現実的なアプローチは「myfansで日本語圏の基盤を作りながら、Subsで海外展開の足がかりを作る」という並行運用だ。Subsのディスカバリーフィードは英語圏ユーザーへのリーチに使い、収益の安定はmyfansで担うという役割分担が当面の最適解になりそうだ。
ディスカバリー機能・1対1通話・コラボ収益分配—OnlyFansが長年抱えてきた課題に正面から挑んでいるSubsが、今後どこまで成長するかは注目に値する。
🔗 Subs.com日本語版
https://subs.com/ja-JP

