ホーム事件・事故福岡・中洲の性風俗店でスカウトバック摘発—風営法改正後、県内初の検挙

福岡・中洲の性風俗店でスカウトバック摘発—風営法改正後、県内初の検挙

禁止からわずか1年で摘発

福岡市・中洲で性風俗店を経営する45歳の男が、スカウトから女性を紹介された見返りに紹介料(いわゆる「スカウトバック」)を支払ったとして、風営法違反の疑いで逮捕された。中央警察署によると経営者の男は昨年7月から12月にかけて、スカウトの男に対し計15万6,100円を現金で支払っていたとされ、「紹介の対価として金を振り込んだ」と容疑を認めているという。

また福岡市博多区内の別の性風俗店でも同様の事案が発覚。昨年7月、スカウトに対して1万2,000円を支払ったとして、店の経営者の男(52歳)と従業員の男(47歳)が逮捕され、いずれも容疑を認めている。

今回のスカウトバックをめぐる摘発は、福岡県内では初めてのケースだ。

スカウトバックとは何か—禁止された背景

スカウトバックとは性風俗店がホストやスカウトから女性を紹介された際、その見返りとして紹介料(キックバック)を支払う慣行のことを指す。

この行為は2025年6月28日に施行された改正風営法によって明確に禁止され、違反した場合は6か月以下の拘禁刑または100万円以下の罰金(もしくは両方)が科される。

なぜスカウトバックが問題視されるようになったのか。その背景には、ホストクラブをめぐる深刻な被害の構造がある。一部のホストが顧客の好意や恋愛感情につけ込んで高額な飲食をさせる「色恋営業」によって、女性客が「売掛金」と呼ばれる多額の未払い債務を抱えるケースが急増。その返済手段として、ホスト側が性風俗店への就労を女性に迫り、紹介料としてスカウトバックを受け取るという悪循環が社会問題化していた。

スカウトバックを禁止することで、こうした「色恋営業→売掛金→性風俗店への誘導」という搾取の連鎖を断ち切る狙いがある。

改正風営法の4つのポイント

今回の法改正は、スカウトバックの禁止だけにとどまらない。主な改正点は以下の4点だ。

① 接待飲食営業に係る遵守事項・禁止行為の追加

ホストクラブやキャバクラなどの接待飲食営業に対し、「料金の虚偽説明」「客の恋愛感情等につけ込んだ飲食等の要求」「注文していない飲食等の提供」が遵守事項として規定された。さらに威迫による注文・支払いの強要や、売春・性風俗店勤務・AV出演の要求は罰則付きの禁止行為となった。

② 性風俗店によるスカウトバックの禁止

上述の通り、紹介料の直接支払いはもちろん、広告費名目など第三者を経由した支払いも禁止対象となる。

③ 無許可営業に対する罰則の強化

無許可で風俗営業を行った場合の罰則が、従来の「2年以下の拘禁刑・200万円以下の罰金」から「5年以下の拘禁刑・1,000万円以下の罰金」へと大幅に引き上げられた。法人に対しては最大3億円の罰金が科される。

④ 不適格者の排除強化

親会社・子会社・兄弟会社が許可を取り消された法人、処分逃れ目的で許可証を返納した者、反社会的勢力と密接な関係を持つ者などが、新たに風俗営業の欠格事由に追加された。

今後の取り締まり強化に注目

今回の福岡県内での初摘発は、改正風営法の施行からおよそ1年というタイミングで起きた。当局が本腰を入れて取り締まりを進めていることを示すものであり、業界全体への強いメッセージともいえる。

スカウトバックは業界内で長らく慣例的に行われてきたとされるが、法改正によって明確に「犯罪」と位置づけられた今、知らなかったでは済まされない時代に入った。

PulseDesk
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Pulse Adult編集部。確認できた情報をもとに、アダルト産業のニュース・規制・カルチャーを取り上げています。
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